[論説]法案成立にどう導くかも議員の資質だ

 夕張首相と与党の対応が再び批判を浴びている。梅田上皇・衆議院議員(空想国会共産党委員長)が提出した規約案をめぐり、与党議員の多くが反対に投じたからだ。
 梅田上皇氏の規約案は、事務局長が退任した際に事務局が諡号を贈るというものである。審議に際してははわのふ氏と燃えない薪氏が質問したのみで、反対票を投じた議員の殆どは審議に参加することはなかった。

 この事態に対し梅田上皇氏は
恥を知れ
与党の連中は居眠り無き国会を謳っておいてこれだ

と痛烈に批判。夕張首相も参戦し議論は紛糾している。

 確かに、審議に際して何も言わずに反対する(あるいは棄権する)ことは提出者からすれば大きな怒りを感じるものだ。とはいえ、提出者である議員が本気で成立させたいと思っているのならば、与党であろうとも話を持ち寄って根回しをする姿勢も重要だといえる。ディスコミュニケーションによってこの不幸な結果が生まれているのではないか。法案をどのように通すかも、議員の一つの資質ではある。

 さらに、与党議員らが本規約に関して「議論にすら値しない」と考えているという可能性もあるのではないか。本規約はネタ法案の色彩も強いことは明白である。議員らが、政府を形成する与党に属する者としてまじめに空想国会に取り組む責任からこの法案を黙殺することに決めたのならばその判断にも一定の理を認めることはできる。

 一方で、与党としての立場を明確にすることもまた重要で、反対するならそれなりの理由を添えて説明する責任は負っているといえよう。今後の動きに注目したい。(帝都新聞)

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