《経済政策最前線#1》東雲政権が進める脱デフレ政策
今や市場は、長い抑圧の冬がようやく終わり、訪れた春の陽気を喜んでいるかのようだ。
連帯から政権交代を果たした救国戦線と新党希望、自由保守党からなる東雲三党連立政権は、今までの増税と国営企業と補助金によって巨大になっていた政府のダイエット計画に着手した。
既に政令において新党希望のジャクソン財務相の発表した経済政策構想、「景気回復及び物価高抑制の為の緊急経済対策(AED作戦)/以下、AED作戦」のうち約半数が実行に移された。
再エネ賦課金の徴収停止や有料道路料金の各5%の減額等は、その成果であると言えよう。
又、本政令によってマイナス金利政策となる金融緩和が解禁された事は今後の景気回復にとって特筆すべき事項であるのと同時に、緊縮財政・増税路線で来た今までの空国の経済政策路線を180°転換する物であり、今後の市場の動きに注目が集まる。
ただし、この路線には放漫財政との批判が常に付きまとう。
「増税したら家計が大ダメージを受け、国債を発行したらそれはそれで経済のダメージは免れない。
要は確実にトドメを刺される増税か、重症を負う事は目に見えてるけど命脈だけはどうにか繋がる国債にするかの二者択一な訳です。」
と某政府高官。
確実に息の根を絶たれるか、複雑骨折をしてでも生き延びるかの違いだ、と言う人もいるように、減税と積極財政路線か増税と緊縮財政路線か、という違いは、どちらも痛みを伴うが、どちらの方がよりマシか、ということである。
このような一筋縄ではいかぬ問題に、識者の意見も割れる。
「国債を発行して積極財政に転じたからと言って景気は良くなる保証は無い。それに円安が進んでしまう。これをどうするつもりなのか?」
とは某識者。
このような放漫財政との批判に対してジャクソン財務相はこう答えた。
「まず景気についてですが、それを語るには増税から語らねばならない。
今の政府の規模及び経済状況からすると、増税というのは最もやってはいけない事な訳であります。
家計にダメージを入れると景気はさらに悪化する。
故に増税は政策の視野にまず入れてはならないのです。
では、減税するとして現在の政府の規模感は如何でしょう。
国鉄や道路四公団も存在する現政府です。
予算支出からすると高齢者福祉予算含め相当の割合を占めているので、ここにまずはメスを入れるのです。
即ちここを民営化する事で削りつつ、減税によって税収は減る訳ですから、足りない分は国債によって補うしかない。
ここで出て来るのが積極財政と金融緩和の話ですが…円安が必ずしも悪いとは私自身考えてはいない訳であります。
金融緩和を行えば、確かに円の価値は低くなり、円安が進む訳ですが、そうすればその代わりに人々が汗水流して働いた結晶である商品の価値が上がる訳です。この商品の中には勿論、農作物や工業製品だけでなく、サービスも含まれるのは言うまでもありません。
円の価値が下がり、商品の価値が上がる。という単純な理屈な訳です。
この状態がインフレです。
逆に今はデフレーションと言いまして、市場にモノが溢れているのに、貨幣が少ない状態になっている訳であります。
ここまで言えば多くの人には分かって貰えると思いますが、物価高(=インフレ)と円安は双子の兄弟のようなものでデフレ・円高の逆であるのですから、まずは金融緩和を行うのは正しい訳で、円安はとんでも無いという理屈は当たらない。
むしろ1ドル=160円台を目指せば良いと考えてます。
これによって景気を少しでも回復傾向に向かわせ
ることが出来るのであれば、税収も将来的に増えると希望的観測を述べる訳ではありませんが、少なくとも打つ手なしとなるほど財政が八方塞がりになる事は防げると考えております。」
リフレ派自由主義経済の成否や如何に。
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