[寄稿]保守協力、鍵は政策実現か
選挙協力の破綻によって早くも危機を迎えた保守勢力の大同団結。とある古参の空想国会参加者をして「今の空国は連立すら組めなくなったんですね。」と言わしめたほどの惨状だが、この状況を突破する手はあるのか。
保守政策研究会では大まかな方針をまとめた「綱領」を創設し、政策分野毎の「部会」を設置することが模索されている。こういった動きをどう評価するかが問題となる。
思うに、保守派の分裂を見ると、個別的な政策を詰めようとすればするほど、より深い溝を形成することに繋がってしまうのではないか。今求められているのは保守派が合意できる包括的なレベルでの政策立案であり、憲法改正や左派政権下で変更された各種政策の「揺り戻し」だろう。個別の政策は一旦各党に任せておけばよい。
なおこれは、保守派が行えることが限定的であることを意味するのではない。むしろ、これらの動きをリードする人物/勢力が、保守派の中での信頼・ブランド力を向上させる事で、争いの絶えない保守派をつなぎ止める「接着点」になりうるのである。今は着実な一歩が求められているのであるから、最初から全てを望むのは間違いである。
幸いなことに、法案も憲法改正も、衆参で過半数を抑えれば十分に行える。政権を作らずとも、為すべきことは為せるというのが実情なのである。(押風・衆議院議員)
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