[論説]野党第一党の責務 内輪ノリを憂う

 10月22日に投開票が行われる参議院通常選挙。参院選は与党・内閣の中間的な信任を占う場であり、野党にとっては政権交代へ向けた最初の見せ場となるものである。
 かつて空想国会で黄金時代を築いた世論派は、「新しい空国の形」を示すことで参院選で華々しい勝利を飾り、当時衆院で圧倒的な多数を誇っていたはずの保守系政権を崩壊に至らしめた。

 しかし、現在は「野党不在」の政局となっている。辛うじて野党第一党としての体裁を保っていた中央民主党の崩壊を受け、棚ぼた式に第一党に躍り出たのは革新民主党である。しかし同党はごく少数の一部議員を除いて、終始内輪ノリに興じているのだ。
 同党の代表が誰であるかは、空想国会会員および有権者にとっては正直どうでも良いことである。大事なのは同党が他の野党と組みながら「如何なる国家像」「如何なる空想国会像」を描くかなのである。それが示されない今、与党の優位は揺るぎないものといえそうだ。

 革新民主党が野党第一党として担うべき責務を果たそうとしない限り、空想国会の政局に変化が見られることはないのである。

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